①クラウドファウンディング
②お客さんを分けて考える
③貧しくなる日本
④高齢化社会
⑤プロセスエコノミー

2020年を振り返って『コロナ』というテーマは外せないし向き合わなければなりません。
それは流行り病でも病気でもなくて
コロナは『時代』だと捉えた方がいい。
実際にそれで起きた変化は遅かれ早かれ来ていたからである。4〜5年先に来るはずの未来が今年やってきたというだけのお話です。
以前より
飛行機や新幹線などの交通業界の競合は同業他社ではなく『ビデオ会議』だと言われていたがコロナにより移動する機会は減り、
1つの場所に集まるよりもZoomというアプリのおかげでZoom会議で効率よく済まされる事になった。
Zoom飲み会はあっさりと廃れたがZoom会議は便利なのでこれからも残るであろう。
またインターネットの普及により品質・サービスの平均化が促進されどうにも機能だけでは差別化が難しくなり
『モノ検索よりヒトで検索』
要は多少他より値段が高くとも「あなたから買うよ」と思われなければこれからは生き残るのは難しくなってきた。
少し厳しい言い方をすればコロナでやられた(廃業した)人達は、
流行り病にやられたのでなくて『時代』に乗り遅れただけ。
ここをちゃんと気持ちの整理をしとかないと、いつまでもコロナによる被害者意識を持ってしまうので切り替えてシフトチェンジをしておきたい。
そもそも同業者がみんなダメになったのなら話はわかるが、伸びている同業他社もいるのでこれは本人の『勉強不足』でしかない。

①クラウドファウンディング
まずこれからはクラウドファウンディングを息をするように扱えなくてはまずいのでクラウドファウンディングの世界観をミリ単位で捉えておきたい。
多くの人が勘違いをしているが、
『クラウドファウンディングは集金装置ではない』
支援総額でなくて支援者数を集める事が大事なので、
つまり『人』を集めているから顧客を増やすのでなくて人を巻き込んで『作り手』を増やせば購入してもらえる様になる。
だから支援総額(お金)ではなくより多くの人に知ってもらうのが目的でクラウドファウンディングは『仲間集めの装置であり、「信用」の両替機』なんです。
なので結果を出したければとっとと『ドブ板営業』をした方が早い。
結局は誰でも思い付くが誰もやりたがらない事を徹底的にやれるヤツは強い。もしも「200人のコアファン」を作る事ができたのならそれだけで一生食っていける。
クラウドファウンディングという信用の両替機があるから、その代わり膝を向き合わせて1対1を200回やってしまう。

『バンドワゴン効果』
人間は行列のできるところに人が集まるという習性があるので、基本的によいサービスを作ろうと思ったのならコンテンツ自体より先に『行列』を作った方が効率がいい。
まずは商品・サービスよりも人に注目してもらう事によりお客さん自体に宣伝をさせてしまうように設計できたらいいよね。
『クラウドファウンディングのリターン』
上記のバンドワゴン効果にも通ずるけどクラウドファウンディングをのぞきに来たお客さんはまずその企画の内容と支援者数を見てどんなもんかと判断するので、
その数を増やすためにはリターンのセット販売はせずに、A・B・Cといった具合に小分けにしてA+BやB+Cのようにくっつけて販売してはならない。
せっかくなら個別で購入してもらいそこで行列を作るのだ。
『高額リターンの設定』
例えば10万円のリターンを購入できるのは富裕層なのでモノではなく「あなたを支援して助けた」という名誉や権威を欲しているので間違って高額リターンだからとあれもこれも送ろうとしても意味がズレてしまう。
そもそもここで値踏みされているポイントは
『文章の長さとリターン』である
いくらその企画に自分の気持ちを乗せたいからといって長文にしてしまうとそれはお客さんの時間を奪う行為でしかないので、
自分だけが気持ちがいいオナニーとなんら変わらない。あくまでもサービスとはSEXなので両方がWINになっておかないといけない。
『オリジナルTシャツはNG』
Tシャツを作ろうとしたらある程度のロット数をさばけなければ、商品を作る原価を下げる事はできないので、もしもオリジナルTシャツのリターンを選んだのがたった一人だけだったとしてもその為だけに制作する必要が出てくるよね。
つまり原価計算もろくにできないヤツのプロジェクトに自分の大切なお金を預ける事はできないという理屈になる。
『クラウドファウンディングは「ログインベース」で考えろ』
クラウドファウンディングに支援するのにかかる一番のブレーキはシンプルに
ログインするのが面倒くさい(カードの情報とかメールアドレスの入力など)
ので自分の半径500m以内にいる近しい人間には企画の前に既にログインしてもらっているという状況を作るのが望ましい。
なので近しい人が自分と似たような企画でクラウドファウンディングなどを立ち上げてたのなら、
まずは自分のアカウントでシェアしたり協力する姿勢を前もって見せておく。

②お客さんを分けて考えよう
コロナ禍で死んだお店は得てして売上のほとんどを顧客で回していたのに対して、生き延びたお店はファンで回していたと言っても過言ではない。つまり
『顧客=商品やサービスを買う人』
『ファン=サービス提供者を応援する人』
という風に分けられる。近所のコンビニが潰れそうでクラウドファウンディングを立ち上げたとしてもほとんどの人は支援しない。
なぜならコンビニには商品を買いに行っているだけで知ってる人が居ないので、たとえ潰れてもまた似たような大手コンビニが来てくれればよいと誰だって考えてしまう。
なのでいまお店に着いてくれてる顧客にファンになってもらう為には『直接会って話す』のが一番手っ取り早い。
それにはお店の一部をフリースペースとして解放したり、お客さんと店員の接点を作る努力をする。ここで間違ってもスマホをぽちぽちして集客しようなんて考えてはいけない。
ネットで何かしようなんて100年早く先駆者が圧倒的に詳しくネットに強いのであまり意味がない。それならばサービスではなく『あなた』を売る方がいい。

売上をファンで回しているお店なら、ファンの人の離脱率を下げるためにちょっと黒いことを言いますが、
『お客さん同士を接着させる』のが好ましい。
ファン同士のコミュニティをこちらで設計してしまうのだ。
不便をデザインする『不便益』という言葉があるのだが、日本一高い山「富士山」は五合目までは車で行けるが山頂までは誰もが歩いて登らなければならない。
山頂まで車でスムーズに行けてしまえばそこに何の感動も達成感も存在しない。薄利多売の勝負に乗らないためには敢えて不便さを残してお客さん同士に協力してもらう方がいい。
良かれと思ってバリアフリーにし過ぎては車椅子を運んで手伝ってくれる人がいなくなる。協力し合うことによってお客さん同士で会話が生まれ仲良くなってくれるからだ。
『富裕層を理解しろ』
同じお客さんでも、一般層と富裕層とでは求められているモノは違うけどその両方を押さえておく必要がある。
飛行機に例えるなら、エコノミー席を選んでも敢えてビジネスクラスやVIPクラスの横を歩いて通らなければいけないように設計されているのは「いつかはこっちの席に座りたい」とお客さんに思わせるためだ。
新幹線も似たような理由でエスカレーターでホームに上がるとまずグリーン車を目にする様に停まっている。
また一般層には「ヒマがつぶせるコンテンツ」が求められている。
その代表格がテレビなのだがCMにはフェラーリやランボルギーニは差し込まれない。それをCMで流したとしても買える視聴者がほとんどいないからだ。
この様に一般層には動画が求められているのに対して、富裕層は効率良く短くスキマ時間に自己投資をしたがる。本や文章、音声などだ。

③貧しくなる日本
もう既に『誰から買うのか?』の勝負になってきている。
お客さんは安い方を買うのでなく好きな人からモノを買う。ホストやキャバクラで推しためにシャンパンを開けるのと同じ理屈だ。
これから更に購買と支援の境界線が曖昧になりファンビジネスは加速していくだろう。
そして、2019に増税+コロナというダブルパンチでみんな外れそうなモノは買わなくなったので確実に自分が知っているモノを手に取る。
なぜ「鬼滅の刃」は大ヒットしたのか?色んな要素はあるにせよ、
理由のひとつにマンガで内容を知っていた(ネタバレ)から映画館まで家族と一緒に観に行った親も多かったはずだ。
反対にいま公開されている「新解釈・三國志」は歴史そのままの三國志ではなく誰もその内容を知らないからかなり苦戦するのが予想できる。
つまり『お客さんはネタバレしてるモノに』金を出す傾向にある。
旅行だってそうだ。旅行代理店の窓口で「30万円で楽しそうな場所へ連れて行きますプラン」があったとしても誰も申し込まないよね。
貧しくなればなるほど人は、
『安牌を取りにいく』ので
ネタを隠すのは国が豊かな時代の戦い方でしかないので、『富裕層のニーズを獲りにいけ!』ばいい。
富裕層から貧困層に贈る『ギフト』を押さえにいく。
なぜならこれからも災害や地震は起こるので、そんな時に富裕層は支援をしたくなったらお金があるので『生活物資をギフト化』すればそれを使いたくなるはずだ。
現に今トイレットペーパーのメーカーさんと「えんとつ町のプペル」でコラボして商品化してるのはそういった意味合いがある。
つまり「お金」は払える人からもらい、払えない人からはもらわない様にしたい。一番ダメなのは何でもかんでも一律にすること。

④高齢化
2040年には60歳以上が人口の40%になる事が予測されてるので
『日本列島の形をした老人ホーム』
などと揶揄される日本だが、政治から変えていくのはなかなか難しい。なぜなら今いる政治家はおじいちゃんだらけで投票する人口比率が一番多い層もおじいちゃん世代なので
おじいちゃんがおじいちゃん政治家に投票するという循環になっている。お年寄りは基本的に変化を好まないからだ。
若い世代にとっては逆風でしかないけど、やばいのは無風状態なので
『ヨット理論』
たとえ向かい風でもエネルギーが発生している状態なので前に進むという考え方だ。
今年あった熊本の台風被害で行政の対応はおじいちゃんが決めるので常に後手後手になっていたのをみると、
どうやら本来なら行政がやらなければいけない人助けを率先して『オンラインサロン』を使い現地の情報を共有し民間でやれば、
信頼が集まるのでその結果オンラインサロンにも人が集まり最終的には選ばれる人になる。

④プロセスエコノミー
世にある商品には
フロントエンド商品とバックエンド商品というモノがあり、
主力の商品で人を集めてサイドメニューで利益を作るビジネスモデルの事です。
マクドナルドなら安いハンバーガーで人を集めて、利益率の高いドリンクメニューで儲けを生むといった感じになる。牛丼チェーン店なら牛丼で人を集めて、ポテトサラダで利益を作る。
ネットなら無料のブログやボイシーで人を集めて有料のオンラインサロンに誘導する。
『希少価値を作る』
映画を作る時にその『製作過程をずっと見れる権利』を有料で販売し、製作費を回収することができれば極端な話し
蜷川実花さんを使い5千万円かけて映画をMVを作ってもYouTubeで無料公開できたりする。
通常アーティストがMVを作る時の平均予算が150万円程度なので馬鹿げた額だ。
それを可能にするには
メインコンテンツでマネタイズしなくていい『プロセス』を買いたくなるよう作品作りを設計する必要があるのです。
そのためには常にWHY?がないといけない。
もしこれが通用すればメインコンテンツが転けても死にはしないので、世の中に忖度しないニーズを無視した作品作りが可能になり、
逆説的だが挑戦のしやすい体質になれる。
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