飲食業界においてほんの5〜6年前までは得意料理の「レシピ(作り方)」はお店にとって財産であり、おいそれと他人に教えられるものでは決してなかった。
しかしインターネットが普及した現代では作り方やノウハウそれ自体の価値が下がっているのを実感します。なぜなら料理のレシピなら似たような情報がWebページやYouTubeを検索すれば山ほど出てくるから。
それならお店側(作り手)からお客さまになり得る層にいっそのこと公開して〝興味〟を持ってもらった方が来店や購入までの確率が上がるというものです。
ちなみに当店では「痺れる・麻婆担々麺」や「痺れる・汁なし担々麺」に使用しており、食べてすぐ辛さが舌を刺激する市販品のラー油とは違い、口にすると先ずはネギ油の風味がして後からピリリと辛味がするんですよ!
気軽にどなたでもご家庭で作れるノウハウが最も人気なんですが、ちょっと手間がかかるので読み終えた後に「自分で作るのはちょっと…」と思ったなら実際にお店まで食べに来て下さいね(いきなりステマ)
さて前置きはこのくらいにして揃える材料は以下のようになっています。
『チェックポイント①』
①サラダ油 = 4.5㍑
②長ネギ = 3本
③生姜 = 大きめを一房
④八角 = 30㌘
⑤花山椒 = 30㌘
⑥韓国産唐辛子(細かめ)= 100㌘
⑦韓国産唐辛子(粗め)= 100㌘
まずは大きめの鍋に「サラダ油」を入れ中火にかけ、そこにザク切りにした「長ネギ」と「生姜」を入れます。
『チェックポイント②』
この際に一緒に計量した「八角」と「花山椒」も投入して長ネギがくたっとするまで約20分ほど火にかけます。(長ネギが焦げないようたまに鍋を見てください)
熱した鍋からは八角をはじめとしたエスニックな香りがして、慣れないひとにはちょっと鼻がむず痒くなるかもしれません。
でもぼくにとってはとても懐かしい匂いで一年半ほど前にベトナムで、姉妹店を立ち上げに携わった時に現地の町市場の調味料を売るコーナーでよく嗅いだ匂いなんです。果物も新鮮でよく売り場に座るおばちゃんに試食させて貰いました。
次に粗さの違う2種類の韓国産唐辛子を用意するのですが、そもそも【なんで1種類じゃダメなの??】という疑問にお答えします。
『チェックポイント③』
結論から言うと〝辛さの奥行き〟を出すためなんです。
冒頭でも書いたのですが市販品のラー油は口にすると、直ぐに辛さが口に広がるのに対して風味のあるネギ油に辛さの違う2種類の唐辛子を入れることにより、後味として爽やかな辛味を味わえるんですよ!
ちなみに下の2種類ですと細かい方がより辛さが強くなっております。
中火で20分ほど熱した油から香りを移すために入れた全ての材料を網ですくって取り除いたら、いよいよ唐辛子の入ったお鍋に油をかけていきます。
『チェックポイント④』
この際に熱した油の温度は〝175°〟で、更に唐辛子が焦げないよう霧吹きで満遍なく水を吹きかけておくと良いです。
全ての油を注ぎ終わったら、
『チェックポイント⑤』
唐辛子の辛さが馴染むまで〝一晩置く〟と油がきれいな琥珀色のラー油が完成です!
あとは唐辛子がラー油に混じらないようザルなどにキッチンペーパーを敷いて、丁寧にこして中身が見える手頃な大きさのペットボトルなどの容器に移せば使いやすいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。それでも材料を揃えたり、手間や時間を考えればご家庭で作るよりはお店で仕込みをして作った【自家製ラー油】を使った料理をお店で食べていただくのが一番おいしく召し上がれますよ。
でわでわ〜!!!
これはベトナムの屋台で食べた旨辛メニューの数々です↓
コメント