これからの新しいメニュー提案には立案段階でたくさんの人に関わってもらおう

ん??ってタイトルですよね。なんで?お富さんのメニュー開発にお店のひと以外が立案段階でも関わってもらう必要があるのか。それは結論から言うと、『はいっ新しいメニューが出来ました!みなさんどうでしょう!?』ってお店側の人間が提案しても〝興味を持ってもらえるか全く予想ができない〟からです。

ひと様に興味や関心を持ってもらうのって並大抵のことではないのです。それがお店寄りの発信なら尚更のこと。運良くそんな発信を見てもらえても『ふ〜ん、そうなんだぁ』で大体がすぐ忘れ去られます。。

そう、ひとは忘れる生きものなんです

それなら、忘れられない為には何をすればいいんだろうと疑問符がまず生まれます。そして次にひとはどんな時に、どんな事をすれば記憶に残るのかを考える必要がある。例えば、誰だって街頭でどっかの会社の広告が入ったポケットティッシュを貰ってもティッシュならあとで使えるので捨てはしませんが、いちいちその会社の広告やましては配っているひとの顔まで覚えてますか?まずほとんどのひとが覚えてないはずです。それはどうしてなのか??

受け手側はその行為に参加していないから

とぼくは結論づけました。答えが出れば行動すべき項目がクリアーになりますよね。〝ひとにメニューを作るという行為に参加してもらう〟だけ。それもできるだけ、たくさんのひとに!まずはパクチーを使うとしか決めてなかった頃に、君津市にある人気ラーメン店“拉麺帝王”の拓くんがパクチーを使ったメニュー提案を既にしているとSNSを通して知っていたので、自分から会いに行きました。

その際に色々と相談させてもらったのですが、パクチーの仕入れルートや保存方法、使う時の注意点などを教えてもらいました。この時に食べた『パクチーまぜそば』はダイレクトにパクチーの香りが口の中に広がる風味と高身長イケメンの拓くんが、気になるひとは是非っ拉麺帝王に行って下さいね♬

そして新しいメニューの発想を思い付いたら即座に行動に移して形にする必要があるんです。メニュー提案という行為に関してだけでなく、多種多様なセミナーや講演会などにも当てはまりますが、

インプットするのは大事だと思いますが、それを何らかの形にしてアウトプットしなければ『時間と金の無駄』でしかない。なので『パクチーたっぷり!豚キムチ炒飯』という形にしてアウトプットをする

そんなんだから、かなーり見た目が似通っています。。真ん中に黄卵があるとことか、刻み海苔を添えるとことか特にね(笑)

この時に四角いお皿を買ったのですが、それには意味がありまして、インスタグラムは真上から撮ると『インスタ映え』しやすい傾向がある。それなら、インスタの投稿画面に合わせて『丸いお皿より四角いお皿の方が撮りやすい』と考えたからなんです。パクチーフェアのメニュー表にもインスタグラムと表記して、お客さまに写真を撮ってもらい自ら宣伝してもらうのが目的だから。実際にインスタにアップしてもらえたかどうかは、#パクチーフェア。もしくは#お富さんで『エゴサーチ』すれば実際の成果を確認することは容易ですよね。

さて、形にしたら早速誰かに実際に食べてもらう。よりたくさんのひとに食べてもらえれば、それだけ記憶に残してもらえる。このメニュー提案に参加してもらうのです。お富さんに行ってみんなとお話して楽しかった♬という思い出の中の片隅に『パクチーたっぷり!豚キムチ炒飯』を忍ばせてもらう。ひとは自分ひとりで何かをした時の記憶より、誰かと一緒に過ごした時の記憶の方が鮮明に残ります。

こんな書き方をすると、こいつは計算高いとか、ひとの事を利用しているのでは?と思われてしまうかもしれませんが、ぼくもそれなりにもうオッサンの年に差し掛かっているので『ギブ&ギブの精神では人間関係は長続きしない』というくらいは理解しているつもりです。バレンタインにチョコをもらえば、ホワイトデーにはお返しをします。当たり前ですけど、それと一緒ですね。

次は、拉麺帝王の拓くんに教えてもらった新鮮なパクチーの仕入れに“愛彩畑”にいるヒデジさんに会いにいきました。仕入れに行ったついでに美味しいラーメンを食べれる特典付きなので←おいっ!

どんな仕事にも遊び心や楽しむ姿勢が大切なんですよっ!!←自分を正当化するのに必死

“愛彩流ラーメン”のヒデジさんが魂込めて作った『パクチーたっぷり!酸辣とまと麺』と『野菜たっぷり!ベジ白湯ラーメン』は要チェックやでっ!!

そんなヒデジさんのいる愛彩畑に2度目の仕入れに行く事前にパクチーを確保してもらおうと電話したのですが、なんとお店のひとがぼくを覚えいてくれたのです!勿論このスタッフさんが優秀だというのもありますが、ヒデジさんが水面下でぼくの事を紹介してくれていたのだと容易に予測できます。普段はお茶目なひとですが、常にまわりのひとを気遣うことの出来る大人なひとなんですよ!

それからぼくは『パクチーソース』なるモノを作ったのですが、そのレシピを自分の投稿のコメント欄にあっさり公開しました。その理由は、レシピを見たひとにお家で作るのには結構な手間だなと思ってもらう為ですね。こんなにたくさんの材料や手間がかかるなら、お店に食べに行った方が早いかなと(笑)

あとは、もし同業者に模作されてもその結果『パクチーという素材』をより多くのひとに広めてもらえればオッケーだなと考えてるし。

そんな『パクチーソース』を使ったメニューはこちらの

『アジアンロール寿司』です♬

インスタ映えは真上からとよく言われてますが、ぼくは角度を付けて料理を撮るのが好きですね。その方がおいしそうに見えるし。

見た目も鮮やかな創作ロール寿司を、わさび醤油ではなくソースで召し上がって欲しいと思い考案しました。具材は、マグロ・ノルウェーサーモン・ボイル海老・きゅうり・厚焼き玉子です。お皿に交差状に敷いてあるソースはよく中華料理に使われるオーロラソースで、添えられているパクチーには塩と燻製オリーブオイル。味を変えたい時には『パクチーソース』とレモンを絞って下さいね。

この日から新メニューはじめますと、その当日にお客さまに告知するやり方は、とっくの昔から通用する見込みも明確な理由もない。その前段階の『仕掛け』が必要な時代なので、ぼくはそうする。

どんなご職業でも作り手は『自分の作った作品を誰かに手に取ってもらうまで』が大切な仕事なんです。作りました、じゃあ後は誰かにお願いしますじゃ無責任なんですよ。

これからもバシバシっ『仕掛けを至る所に埋め込み』ますので、暖かい目で見守って下さいね♬

次にやるのはひな祭り…(ボソっ)

自分の頭にある構想を実際に形にしていくという作業

自分で何かしらを変えたいとか新しいことをはじめたいと思った時に行動したいのなら即動くことをおすすめします。なぜなら、ヒマな時間は自分に対しての言い訳を量産するからですね。そう、基本的にひとは変化を好まない生きものだと思います。例えば『水戸黄門』は〝毎回オチがわかっているのに〟なぜ人々に愛され長く放送が続けられたのでしょうか??うっかり八兵衛はいつもドジばかりして、ちょいちょいお銀さんのお色気ムンムンの入浴シーンを挟んで、御老公の『助さん、角さん、やっておしまい!』でチャンバラがスタートして『控えい!控えい!この紋所が目に入らぬかっ!?』で一件落着する。と毎回毎回同じパターンですよね、それでも見てしまう。

ひとは結果がわかっていても確認作業をしたくなる

それとは真逆の結果の見えない新しい試みに対しては、無意識にブレーキをかけてしまうのです。でもその傾向をきちんと自分の中で理解し、意識さえできていればアクセルを踏む足にも力が入るというものです。

仕入れたネタ(情報)は新鮮な内に(即時)確かめに行く(行動)のが鉄則かと、ぼくは思うのでそのようにしてます。

商品の原価に関わることなので、大きな声では言えませんが君津市久留里にある愛彩畑のパクチーは直売所なので新鮮なのは勿論の事とにかくお値段が安いっ!ビックリする程のお得感があるので是非、近くを通った際にはお立ち寄り下さいね。おいしい『パクチーたっぷり!酸辣とまと麺』も食べれます。

新鮮なパクチーが手に入ったのでまずは『パクチーたっぷり!豚キムチ炒飯』をご提案させてもらいました。ピリリっと辛味を効かせた豚キムチ炒飯の上にのっている黄卵を混ぜて、シャキシャキと歯ごたえのするパクチーと一緒に食べればエスニックな香りのするアジアンテイストな炒飯になります。途中でお皿に添えてあるレモンも絞って味を変えても楽しめますよ♬

次に構想したのは、お酒にもパクチーは使えないかな?という疑問からアレコレとネットで調べた結果『ハーブモヒート』にたどり着きました。因みにモヒートとはラム酒ベースのカクテルでレシピはそのお店やバーテンダーの好みで数多くあるのですが、基本的にはラムを炭酸水で割ってライム果汁を絞ったり砂糖を入れたり、敢えて入れなかったりと作り手の好みによります。今はまだ冬ですが、暖かくなる前に夏を先取りしたドリンクを作りたかったのです。パクチーの香りが鼻に抜けて爽やかなカクテルになっております。

そして次に取り掛かったのが、パクチーを使った『ソース作り』でした。当たり前ですがパクチーは葉物野菜なので新聞紙に包んだり冷蔵庫の風を直接当てないなどの工夫はしていますが、基本的にあまり日持ちはしません。そんなパクチー独特の香りを新鮮な内にどうやったら閉じ込めることができるか考えていると油を使用した〝ドレッシングorソース〟かな?と頭の中にその二択が候補に出てきたので後者を取りました。

はじめはミキサーを使おうと考えたのですが、各材料の分量すら模索中だったので途中で味見ができるすり鉢を選択しました。ゴリゴリとすりながら何度も味見して岩塩やナンプラー(魚醤)で味を整えました。結構な手間ですが、お家で簡単に作れる料理ならわざわざ外食しようとは思いませんよね。お客さまから代金を支払ってもらうのに手間を惜しんではならない。

ここで話はちょっとズレますが、ぼくは料理人や板前になりたいと思ったことは一度もない。それは今も変わりません。なぜならぼくはお店では店長だからです。ひとがいなければホール(接客担当)もやるし、寿司だけじゃなく送迎バスのハンドルも握る時もある。←ここ笑うとこ

ひとはそれぞれ役割分担があり、分業して作業を進めた方がスムーズに仕事が進むから

お富さんには板前が各店舗ごとに在籍しているので、そもそもぼくが板前になる必要性がない。だからそこを目指す必要がないのです。それに板前にもプライドがあり、ぼくが何から何まで手を出して仕事をするよりは『商品のレシピ化』などパソコンやiPhoneに疎い板前の代わりにそれらを作る。その方が自分が求める結果に近づける可能性が上がると判断しています。結果を重視するならそれぞれの立ち位置を明確にした方がいい。やり方なんてその都度、柔軟に変えたらいいんです。

板前は料理を作る。ぼくはお客さまに実際にお店まで足を運んでもらえるようSNSなどを使いお客さまとコミュニケーションをする。勿論あからさまに営業だけが目的なら、そんなのは人間関係が続きませんし繋がりのあるひと達も当然の如く離れていきます。

ひとに興味を持たれたり、自分からひとに興味を持ったりするのはそれほどシンプルなことではないのです。日々の発信を繰り返していると意識せずとも〝自分の考えや性格が滲み出ているもの〟なんです。だからぼくはネット上だけのキャラクター設定なんてものはいらない。素の自分でいられるのです。ほんとは根暗なのに明るいキャラを演じたところで直ぐにバレます(笑)毎日発信を続けたければ、無理はしない方がいい。

話を元に戻しまして、最後にご紹介したいのはこちらの『アジアンロール寿司』です!

ぼくは板前になる気はないと言いましたが、いま〝オーソドックスな昔ながらのにぎり寿司を学んでいる〟からこそ、この発想が生まれる。逆説的に聞こえるかもしれませんが、逸脱するのなら基礎を知ってからをおすすめします。その工程を省くと『創作寿司』を作れないからです。『創作=新しいもの』ですよね。基礎知識すらなく創作寿司を作るという行為はちょっと言葉は悪いのですが〝ジャンクフードを作っているだけ〟なんです。この差は大きいと自負しています。

基礎知識があるからこそ、細かいところに目がいきます。鉄火やカッパなどの細巻きをきちんと巻けるようになってから逆巻き(シャリと海苔が反対)を作るのと、はじめから逆巻きだけを作るのでは意味合いが違うのです。

一本の巻き寿司を均一に柳刃包丁を使い6等分にカットするのも、シャリをなるべく潰さずに切った断面にも気を使うし切る度に包丁を拭く。そもそもよく切れる柳刃包丁は、砥石を使って日々手入れをしなければすぐに切れなくなります。そして包丁を切れるように研ぐのも正しい知識と経験が必要なんです。

以上がぼくの考える〝パクチーフェア〟の商品に対しての思いです。どんなご職業でも自分の思いを形にするまでには色々とあるとは思いますが、ようやく形になったものが誰かの目に映り手に取ってもらえればこれほど嬉しいことはありませんよね。

仕事を通して自分を表現する

そして表現したものをお客さまに受け入れてもらう為にはどうしたらいいかまた頭を悩ませる。この繰り返しが〝仕事をするという意味〟なのかもしれませんね。だから考えることを決してやめてはいけない。

次は、お客さまが見て思わず頼みたくなるような〝パクチーフェア〟のメニュー表を作るぞっ!

複数のアイデアを出したい時には、ひとつの脳みそで考えるより複数の脳みそをお借りした方が断然良い

いまぼくは『パクチーを使った新メニュー』をお店でお客さまに提供すべく頭を悩ましています。そもそも和名で『カメムシソウ』と呼ばれるくらいクセのある香りがする香草なので必然的に好き嫌いがハッキリ分かれるとても扱いづらい素材なのです。

飲食店のメニュー構成で、『売上げの8割を作っているのは、実は全体のたった2割のメニューである』と言われています。(ロングテールの法則とも呼ばれる)

どうせ新しいメニュー開発をするのなら、誰しもその上位2割に入る人気メニューを狙いたいところです。しかし、残念ながらパクチーという香草は元より万人受けしない。つまりオーダーすらしてもらえない可能性が高いのです。お客さまに食べてもらえなければ意味がないので、当初はそのクセのある香りをなんとか抑えるような調理をしようと考えましたが、

真ん中を取るという行為は、結局はどっち付かずになりかねない。それならいっそのことパクチーを全面に出した『パクチー炒飯』をまずはやるっ!

そんなパクチーを山盛りで(笑)

そう、パクチーの香りが嫌いであろう8割のひとに合わせるのではなく、そのクセのある独特の香りが好きだという2割にターゲットを定めようと決めました。敢えて少数派を取るというのは、なかなか勇気のいる決断です。何事も成功したいのなら、可能性の高い方に目がいってしまうのが人間の心理かと思います。

そんなパクチーを使ったメニューを取り扱っているお富さんのご近所さんで、ぼくもプライベートで足繁く通っている『チャイニーズバル杏花(しんふぁ)』で亨さんの作った『パクチーと葱のサラダ』を食べてみたり、

パクチー祭りと評してパクチーを使ったメニューを推している君津市の国道沿いにある人気ラーメン店『拉麺帝王』の拓くんに会いに行ったりしました。

今は何でもネットで調べられる時代ですが、パソコンの画面上にはヒントになるようなピンっとくる情報がどこにも転がってなかったからです。いくらパソコンとにらめっこをしてみても何の味もしなければ、美味しそうな匂いもしてはこない。それならいっそのこと、

行動しているひとからヒントを得る

そしてそれは見事に大正解でした!ゴタゴタ考えみても、あまりいいアイデアは出ないものです。実際に食べた『パクチーまぜそば』は、なるほどパクチー好きにはダイレクトに響く味でしたね。

嫌いなひとはオーダーしないけど、好きなひとにはたまらない一皿。

そんなメニューを作りたい!と決意すると共に、拓くんからパクチーの仕入れルートや保存方法・どのタイミングで洗ったら良いかなど『リアル過ぎて体温を感じられる生の情報』を貰いました。

同じ飲食店を営んでいてもライバル視する必要性なんてありません。なぜなら、『関係性が出来ているから』それは大きいですね。例えば、お互いが互いの成功を素直に喜べる。そんな関係性を築けていたとすれば、自分の知る情報を損得考えずに相手に伝えられるからです。

そして〝タイミングとは妙な偶然を呼ぶ〟ようで、パクチーを使った新メニューの試作ができたその日の夜に『繋がりのあるひと達』がまるで見計らったようにお富さんに来てくれました。そして、当然のようにぼくが考えたパクチー炒飯を食べてもらうことを独断と偏見で勝手にそう決めました(笑)

まあ反応は想像通りでしたね。賛否両論があり、様々な『率直なご意見』をいただきました。大切なお客さまからのダイレクトな情報ほど貴重なものはない!とても有り難いことなのです。それは大人の社会は〝建前と本音〟で構築されているからです。よく、怒られている内が華と言うように相手に興味すらなかったら怒る方も相当なエネルギーを消費するので、何も言ってはもらえないのが現実です。

そしてここでも収穫がありました。

南房総にある隠れ屋敷『典膳』

ぼくもまだ行けてないのですが、絶対に行ってみたいお店のひとつです。みなさまにも知って欲しいのでフェイスブックページを貼っておきます!(ちゃんと貼れてるかな?)

https://www.facebook.com/kakureyasikitenzen/

そして典膳のオーナーである剣さんからもヒントを与えて貰えたのは、まさに大収穫なのです。お富さんから場所を移して、チャイニーズバル杏花(しんふぁ)でも色んなお話を聞かせていただきました。人生の諸先輩のリアルな体験談は、どんなセミナーや自己啓発の書籍よりもすんなりと受け入れられるし、積極的にインプットしたいとすら思えます。

こんな関係性をもたらしてくれたみなさんに感謝です♬

たまには自分の価値観とか既成概念を疑ってみるのも必要ですね

ぼくは自分ではまだ『頭が柔らかい方』だと思っていたのですが、それは単なる気のせいでした(笑)なぜそう思えたかというと今日ぼくはにぎり寿司の勉強がてらランチタイムの忙しさのピークを過ぎた頃に自分のお店を抜け出し、ほど近い国道沿いにある大手回転寿司チェーンを短時間で2店舗ほどハシゴしてお寿司を食べてきました。その際に出てきた一皿にぼくは『コロンブスの卵』的な衝撃を受けました!

にぎり寿司なのに握ってない!?

これがまかり通るのか??と本気でそう思ってしまいました。でも店内はお昼時をとっくに過ぎた2時半を時計の針は指しているのに結構な数のお客さまで賑わっていましたね。そう、『正解はいつもお客さまが決める』のです。普段のぼくなら絶対に頼まないであろう甘いデザートを食べながらひとりでそう解釈し、うんうんと納得してました。

たまたま隣のテーブルに座っていた若いお母さんとまだ3歳くらいのお子さんが居たのですが、そのお子さんはレーンに乗って運ばれてきたお寿司の皿をまるで待ち切れないという風に小さい手で、さっと掴み取りとても美味しそうに頬張るのを見てこちらまでほっこりした気持ちになりました。

いまぼくが学んでいるにぎり寿司は昔からのオーソドックスなスタイルです。なにが自分にとって必要なのかは勿論、自分自身で決めることなのですが、たまには180度くるっと回って反対の発想をしてみるのも必要ですね。

『出発地点に固執するのではなく、着地地点をどこに持っていくのかが重要なのである』

なんの為に始めたかという最初の動機は変わることのないことですが、その時々において舵取りを変え軌道修正しなければならないと思うのです。ぼくにも守りたい家族や信念があります。それらを道連れにしても暗礁に乗り上げたり、わざわざ沈むかもしれない可能性がある航路で航海を続けるのは無謀でしかありません。

ぼくはキレイで美味しいにぎり寿司を作れるようになりたい。でも、それは食べてくれるひとがいてくれて初めて成り立つ話なんです。独りよがりでは何の意味もないし、そこには何の生産性も生まれない。

ほんの数年前までは寿司ネタの不動の1番人気とされていた『マグロ』でしたが、現在では『サーモン』にその座を奪われ、炙ってみたり・マヨネーズをかけてみたりと食べ方のバリエーションを増やしながらファンや人気をキープしています。変化を受け入れる柔軟性をもったモノが生き残れる時代。

と、いう訳で(どーいう訳??)で前振りが大変長くなりましたが、いままでの話を大きく覆しても好き嫌いがハッキリと分かれるであろうこちらの『ベトナムから持ってきたチリソース』と『新鮮なパクチー』を使いお富さんで『ちょっとピリ辛でパクチーのクセのある香りがする新メニューの提案』をしたいと考えてます。

万人に受け入れられる『ひと』も『料理』もたぶん存続しない

それでも自分の人生の舵取りをできるのは自分以外には居ない。

正しい努力とは何だろう

ベトナム滞在記の〆に、ぼくは『にぎり寿司の技術を磨いてスキルアップする』と宣言した。今ぼくのいるお店では普段から刺身を担当しているのですが、単身で渡ったベトナムで自分の力量不足から歯がゆい思いをしたのがきっかけで強く寿司を覚えたいと思ったのです。なので日々の業務をこなしつつ1日24時間という限られた時間を自分なりに配分して、にぎり寿司を覚えるために当てたい。

https://twitter.com/otomisanjimmy/status/959379595957948416

そして、なんか新しいことを始めようと思うと必ず頭をよぎるのが、いまやっていることは正解なのか??という疑問符です。ぼくも例に漏れず仕事帰りにTUTAYAの専門書コーナーで買った寿司の専門書(なんと四千五百円もした)を夜中に自宅で読んだりしているのですがこの疑問符は時折、不安材料となって悩みの原因へと変わる。そんな時にキンコンの西野亮廣さんの著書『革命のファンファーレ』のある一節に目が止まりました。

そう、もう学生ではないので自分なりに頑張った!は通用しない。ましてや飲食店では、商品と引き換えにお客さまから代金を頂いている。このひとまだ練習中だから『お代金は20%引きです』なんてあり得ませんので、お客さまにお出ししても恥ずかしくない商品を提供しなければならない。

そんなんで、ぼくがまずしようと思ったのは『手袋』でした。理由は、ぼくは基礎体温が高いタイプなので寿司で使うシャリ(酢飯)がよく手に引っ付くのです。仕事をしているとこれが結構なタイムロスになる。それを防ぐために昔から『手酢』というお酢を手につけシャリが手に付きづらくして握るという方法もあるのですが、それでもなかなか解消されない。そんなストレスを一気に解消してくれたのがこの『シーボステブクロ』でした。衛生面でも手の雑菌がネタ(お寿司にのる魚の切り身)に付きづらくなるし、まさに一石二鳥かと思われました。

しかし、このたった数ミリの手袋が今まで素手で行なっていた作業の指感覚を鈍らせる。包丁を持つのすら違和感を感じるのです。それだけ人間の手というのは高感度センサーと同じなのです。それでも慣れるしかない。

そんな高感度センサーでもある手に覚えてもらおうと試したのが、お寿司一貫当たりのグラム単位での重さです。お店やランチタイムなど時間によっても変わるのですが、お富さんでは一貫当たり18g〜 20gの間で収まるようにしています。しかもネタによってはこのシャリの大きさをその都度、微調整しなければなりません。慣れてくれば大袈裟でなく、1〜2gの誤差を手で感じるようになれます。人間の手の平の感覚ってほんとにすごいですね!

あとはとにかく量をこなす。『習うより慣れろ』ですね。勿論、自分が思い描く理想の大きさ形状を意識して丁寧に握る。お客さま相手なので、何時までに仕上げるという期限もあるので急ぎはしますが。

そんな感じでひとりで仕事をしてると、ちょっとピリピリしてるなと感じることが自分でもこの頃あります。『あぁ、いま余裕がないんだなって』そんな時に知っているひとの顔を見ると、とてもホッとしますね♬

繋がりのあるひとがお店に来てくれる。ついつい話し込んでしまうことも多々ありますが(笑)とてもリラックスできるのを有り難く思います。ぼくがベトナムに行って感じたことを聞いてもらったり、逆に相手の方が最近仕事で昇進したのをSNSを通して知ってました。

ご来店してくれた時の様子をツイートすると、たくさんの方がコメントで絡んでくれました。みんなから愛されるお人柄なんでしょうね。ぼくみたいに腹黒(笑)な性格では決して醸し出せないこのお方達の魅力だと思います♬

少し話は脱線してしまいましたが、これかも頑張ろって気持ちになりました!

正しい努力とは、できなかったことができるようになる。のは勿論のこと、自分が喜ばせたい相手に喜んでもらう引き出しを増やすこと!!

とぼくは結論付けました。自己満足ではなく、評価は第三者が下すものだから。

ジミーのベトナム滞在記⑤

いまぼく達は誰もが片手に収まるiPhoneやスマホの普及率から24時間、地域や国の国境すら超えて世界と繋がれる時代になりました。つまらないテレビが一般家庭の代表的な娯楽の中心だった時代はとうに終え、企業(スポンサー)ありきの消費意識を煽る一方通行的な情報発信は大して興味を持たれなくなりました。もっと『リアルな情報』を芸能人とかまったく身近に感じない赤の他人からよりも親しいひとを通して自分の手元でキャッチできるようになったから。

例えば、ぼくはベトナムに行ってから現地の『チリソースのおいしさ』に目覚めました。朝ご飯で食べるおにぎりやみんなとテーブルを囲んで食べるまなかいの時にも常に登場していたものです。こうやって、ぼくが言うと(辛いのが苦手なひとは別として)ちょっとだけこのチリソースが気になりませんか??リアルな情報とはそういうモノかと思います。気に入り過ぎて醤油と一緒に日本にまで持って帰ってきたしね(笑)

相手に興味を持つことから、関係性作りはスタートする

ぼくは仕事としてベトナムに行ったので、日本語があまり通じないスタッフともコミュニケーションを円滑に行う必要がありました。身振り手振りで伝えたりして何とか動いてもらうのですが、一緒に働いている内に自然とキッチンスタッフそれぞれの性格を把握していくのでした。いつも大人しくて動きがゆっくりなひと、声が大きく活発なんだけど料理の盛り付けや定食のセットをいつも間違えるひと、キョロキョロと仕事を探すんだけど結局は何もしないひと(笑)相手が自分の思うように動いてもらうには、まずはそのひとを知る努力をすること。つまり自分から相手に興味を持たなければなりません。

しかし、どんなお仕事でも同じかと思いますが一緒に働く相手のアラを探して陰口を叩きながら仕事をする事ほど時間の無駄はありません。どんなひとにも良い面は必ずあるはずなのでそれを拾いながら、ミスを受け入れ一緒に正しい形にしていく。そういった意識さえあれば仕事ってもっとスムーズに流れるものかと思います。否定から入るのではなく、なるべくなら肯定すること。

ぼくがベトナムに入った初日にこの国を代表する食べ物『フォー(米から作られる麺料理)』の美味しいお店に連れて行ってもらいました。この際に空港まで迎えきてくれた現地のお富さんのマネージャーであるミンさんとは日本でも一緒に働いたというご縁があったのですが、ぼくにとってパクチーの独特な香りがする牛骨からダシを取ったこのフォーという(ちょっと高かったので、日本のラーメン屋のメニュー表で例えるならチャーシュー麺の位置付けかな)ベトナム料理が今回の旅の始まりでしたね。

よく自分に馴染みのないもの(パクチー)をハナから否定して、合わないと拒否するひともいますが勿体ないですよね。最初はダメでも食べてる内にだんだんと好きになったりすることもあるかと思います。ぼくもはじめはパクチーの匂いがダメでしたが、今では大好きな食べ物です♬

ベトナム滞在中に泊まっていたホテルにはベランダがあり、よく朝起きてからぼーっと景色を眺めていたものです。というのも窓枠の下の部分には僅かな隙間があって朝の通勤ラッシュのガヤガヤとした喧騒の音が目覚ましの代わりになっていたからですね(強制的に起こされるという)

この名前も知らない池沿いの道をテコテコ歩いていつもお店へと向かっていました。因みに、ベトナムではよく犬のウ◯コが道に落っこてるので歩く際には上でなく下を向いて歩きましょう!あとよく見かけたのはニワトリですかね。鳥かごに入れてなく放し飼いにされていました。余計なお世話ですが、放置してて誰かに持ってかれないかと心配しましたが毎日、通勤路でニワトリを見かけたので問題ないみたいです。

こんな感じで時間をかけてぼくは慣れない土地での生活に徐々にですが馴染んでいくと共にひとにも目をやる余裕が出てきたのです。レセプションの時に頂いたお花を束に小分けするという地味な作業を手伝ってくれたスタッフのハナさんはいつもニコニコしていてお店の雰囲気がとても明るくなりましたね♬食いしん坊らしく(笑)いつもまかないの時は野菜を茹でたり、手伝ってくれたのを覚えています。

笑顔は世界共通語なんです

この写真はぼくが帰国する前にみなさんと一緒に送別会でお酒を酌み交わしていた時のものです。みんな良い顔をしてますよね。でも普段は職場に対する様々な不満もあるでしょう、それを言葉にせずに我慢する時もあるでしょう。それでも最後はこうやって笑顔になれました。ひとは泣くこともできますが、笑うこともできます。なるべくなら後者でいたいですよね。

ぼくは新店舗オープン前の一番バタバタしている時期に現場入りしたので、休日らしい日は1日もありませんでした。それでも、営業後の誰だって疲れている時間帯に関わらず色んな場所に連れて行ってもらいました。そして絶対に忘れられない光景をたくさんこの目にしてきました。旅行会社の提案するありきたりな観光スポット巡りではなく、現地のひと達の生の空気感や熱量をこの肌で感じてきました。

ベトナムのサッカーファンの熱狂を

ベトナムに住むひと達の躍動感を

それらをなんの不安もなく笑顔で楽しめたのは、ぼくの近くにはいつも友達が一緒にいてくれたから。海外で日本人が深夜帯にフラフラしてて何のトラブルにも巻き込まれなかったのは、間違いなく現地のローカルがぼくを気遣い守ってくれてたからだと思う。ほんとに感謝しています。

そんなひと達にぼくは仕事上の力量不足から教えられる仕事の幅がかなり狭かったと振り返り実感している。もっと自分の時間を使い『寿司の技術』を身に付けなければならないと痛感しました。もちろんお富さんハノイ店を成功させ、それを足掛かりに急成長するこの国でのビジネスチャンスにうまくのって色んなビジネスを展開したいとの思いはありますが、それ以上にぼくの胸には『もっと和食を世界に広めたい』という願望がある。

そして食を通して、たくさんの笑顔を創出したい

しかし願望とはただ願ったりしているだけでは叶ったりしない。『本気で叶えたい』のなら自分で出来る仕事の幅を増やし、ひとにものを伝えるコミニケーション能力を磨かなければならない。そうやって誰にも負けない実力をつけて『戦う気構え』を持たなければ勝負にもならないでしょう。口では何とでも言える、なので行動で自分の考えを示したい。それがぼくを受け入れてくれたこのベトナムという国のひと達とのぼくなりの関わり方だという考えに至りました。以上がぼくがベトナムで体感した日々のすべてです。伝わってますでしょうか??そして、、

スキルアップしてベトナムに必ず戻ってくるぜっ!

ジミーのベトナム滞在記④

仕事をする上での流れというかリズムがようやくでき始めた頃、いつもぼくの隣でお寿司を担当するベトナム人の副料理長チーさんに仕事が終わったら遊びに行こうと誘われました。日本でいうところの飲みニケーションをして交流を深めたいのかな?と思い快く快諾したのですがまあ随分と賑やかなとこに連れてかれました(笑)職場からホテルまでの名前も知らない池がある街路灯がぽつんぽつんと点在する静かな通勤路を往復する毎日だったのでひとの多さにとても驚き、とても刺激的な体験をさせていただきましたね。ビールは美味しかったし♬

因みに、ベトナムには大きな都市が2つあり北はハノイで南はホーチミンなのですが日本に例えるならハノイ(東京)、ホーチミン(大阪)とイメージしてもらえれば分かりやすいと思います。そしてお富さんハノイ店のあるキンマー通りは繁華街(新宿の歌舞伎町)みたいなもんです。

なので、ベトナムを代表する風俗店『カラオケ』や『マッサージ』があちらこちらにあるのです。ぼくが何を言いたいかと言うと、警鐘を鳴らしたい。こちらの法律では未成年児童の買春などを厳しく取り締まる法律があります。そして中には『AIDSに関する条例』もあるのです。それが何を意味するか、つまりそれだけ風俗産業におけるAIDS感染者が数多く存在するという事実の他になりません。海外出張に浮かれて、たかが一回抜いてAIDS感染のリスクを背負うとかアホを通り越してますよね?(そんなひといっぱいいるけど)

そんな実情を知ってから知らずか、それでもひとは『ひとの温もりみたいなもの』を求めて歓楽街に行くのだと予想されます。人類最古の職業はそうゆう職業だとなんかの本で読んだ事があります。ネオンが光り輝く街にはそれに比例して暗い部分も存在する。

さて、話を戻しましてタクシーで20分ほどの距離にある『旧市街』なる街は週末だけ歩行者天国になっており、バトミントンで使うような羽の付いた球を蹴鞠(けまり)のように足だけで打ち返す遊びをみんなで輪になってしているひと達やカラオケの機材を持ち込み、明らかに素人っぽいひとが熱唱していたりと自由にそれぞれが楽しんでました。セグウェイは歩行者天国でもオッケーみたいでそこら辺で走ってるし、絵描きのおじさんがまるで写真みたいな絵を白人夫婦をモデルに手慣れた手付きで描いてました。

ベトナムに来てはじめて観光らしい見たことないことのない楽しげな風景を興味津々に眺めて歩いていると、副料理長のチーさんセレクトのお店に着きました。決してお世辞にも清潔とはいえないお店でしたが地元のひとや旅行者がごった返しとても賑わっていましたね♬フライドポテトかと思ったら、実はさつま芋でめちゃくちゃ甘いポテトや何の肉を揚げているのかよく分からないけど美味しいおつまみ。

どこでなにを食べるかではなく、誰と一緒に過ごすかで料理の味は変わる

そして数あるお店の看板を何となしに眺めていると『タイガービール』という飲料メーカーがベトナムではかなりのシェアを確立しているのが見てとれました。飲み方はビンの口に触る部分にお塩を振ってあり、レモンを瓶の中に押し込んで飲むスタイルでした。←たぶん

味は軽めでとても飲みやすいけど、ぼくは日本のアサヒスーパードライみたいにキリリっとした飲み口が好きでしたね。

そして、ひとが吸い込まれるようにどんどん入っていくクラブみたいなとこにも行ってみました。音と光の洪水でその大音量から隣にいるひととの会話もままなりませんでした。最新のトップチューンとはいかないまでも誰もが知る洋楽を中心に綺麗な顔をした女性DJがフロワを賑わせていましたね♬俗に言う黒服なる男性店員が胡散臭い笑顔でバカみたいに高いドリンクのお代わりを要求するのを傍目にテキーラをショットで飲んだ後のあまり機能してない脳みそであたりのひと達を観察してました。音に合わせて揺れたり抱き合うひと達、大音量のフロワ内ではみなさん音楽を通してリズムで自分を表現していました。ぼくは踊らんけどね。

楽しかったミニ観光も終わり、次の日はいつもと同じ時間にいつもと同じ職場仲間におはようとあいさつを交わす。それでもやっぱり眠たくてまぶたを腕でこすりながら仕事をしていると、どこの国も同じなんだなと妙に親近が湧いたのを覚えています。そうやって現地のスタッフと言葉や文化は違えど徐々に距離感は縮まり、ぼくはこのベトナムという大らかな国をどんどん好きになっていくのを感じていました。インターネットは情報収集という面では有効ですが、ひと対ひとは小さな信用や体験の積み重ねでしか仲良くなれない。次回のブログではそんなベトナムのひと達にスポットを当ててみたいと思います♬

ジミーのベトナム滞在記③

まるで機能しなかったグランドオープン初日を終え、同じ話しを繰り返すだけの意味があるのか分からないミーティングに時間を取られて正直イライラしていた。かなりの大箱なので家賃が高いのもありますが、このお店には定休日すら設定されていない状況なのを打破すべく色んな方面から根回しをして(根回しは大事)定休日を作る案を押し通しました。このままではみんな疲れ切って辞めてしまうという危機感からの提案でした。オープン初日にお客さまはたくさん来てくれたのに営業内容は大コケするという、とにかく過ぎてしまった現実は変わらないので改善策を練らなければならない。でも一体どうやって、日本語をしゃべれるスタッフが少ない中で自分の主張や意見を述べればいいのか考えていました。

答えはいつもシンプルに導き出す

ぼくのペースで一緒に働くひと達ときちんと接すること!そんな答えにたどり着いたのです。お金さえ出せばどんどん若い労働力が集まる国ですが、職場の人間関係とは突き詰めるとやはり『相手に対しての思いやり』なんです。なんて、薄っぺらい偽善者だと思われるかもしれませんが、ぼくはそう思い確実に実践する。相手の目をちゃんと見て話して、わからないようなら通訳を通してまた話しかけてみる。それでも違うことをし始めるのでマンツーマンでこうしようと身振り手振りで伝えてみる。ぼくはここでは外国人なのです、スムーズにコミュニケーションや意思の疎通がとれると思う方が間違いなので根気よくやるしかない。

日本ではセクハラになるかもしれませんがホールの女性スタッフの肩に手を置き、もう片方の手でこうして下さいと伝えると、うん。とうなづきスムーズに動いてくれる。意思疎通がうまくいかないストレスはこうやって軽減されていったと思います。スキンシップとはこういう場面で使うのかと勉強になりました。他意はなくこうして欲しいと伝える時に相手の体に触れる、誰だって嫌いなひとには指一本触れたくはありませんよね??なので相手の肩を触れるという行為はイコール相手に対しての好意なのだと思われます。もちろん相手の反応は見ますが、概ねそれでうまくいきました。これが海外でのコミュニケーション手段のひとつかとぼくは思います。

そして、ぼくにとっては肝心な生魚の処理。そのままの形で入荷したサーモンなどをぼくの隣でいつも仕事をしている寿司担当の副料理長のベトナム人に魚をさばいて見せる『そこに言葉は存在しない』日本人特有の丁寧な仕事は世界にも間違いなく通用しますっ!ウロコは残さず処理をして、骨に残った血合いも竹串をゴムで束ねた道具でこそぎ取り、さばいた身に残っている硬い骨をピンセット(研ぎ石やコケ引きなども日本から持ち込んだ)で指で確認して一本一本抜いていく。そして寿司で使いやすいようなサク取りをして相手に渡す。それだけでぼくのキッチンにおけるポジションは確立されました。あいつに魚をやられせば安心だとね(笑)でもこれって結構大事なんですよね。信用という目には見えない残高を積み上げる作業は、相手を思いやる事からスタートするのです!

そして、営業2日目は失敗を活かし前もって料理の仕込みや準備を念入りにして見事にまわりました。ただ、その副産物として〝出来立てのおいしさ〟を損なったのも事実です…でも、ぼくが帰る頃にはサラダなどの仕込みはしても寿司や揚げ物などはオーダーが来てからやる流れになったので安心したいです。(それが続くか気なるからもう一回ベトナムに行きたい)

そんな日々を過ごしているといつもぼくの隣でお寿司を握る副料理長のチーさんに『仕事が終わったら遊びに行こう?』と誘われました。

ジミーのベトナム滞在記②

大切な招待客さまを呼ぶレセプション(歓迎会)その前日になって、ようやくキッチン・ホール共になんとか形になり始めたので急ピッチで準備を進めていた。ぼくは主にキッチン担当なんですが、こんな時はどこを担当とか関係なく(司令塔がいないだけ?)数ある日本のお酒を説明したり、足りない備品の買い出しをしたりしてました。

タクシーを30分ほど走らせた距離にあるMMマーケットという大型スーパーに行ったのですが恥ずかしながらその際に一緒に行った現場スタッフとはぐれてしまい、小一時間ほどいわゆる『迷子になりました』異国の地で一人きりの状況になるというのをこの時に初めて体験したのですが安全な真昼間のスーパーマーケットの店内でも孤独感が半端ないっ(笑)

ベトナムでは主にメッセンジャーやLINEを連絡手段としていたのですがWi-Fi環境がなければどうしようもありません。なのでまずはiPhoneの設定からWi-Fiを選択しスーパーのセキュリティの弱いフリーWi-Fiに接続して(かなり遅くてにぶい)なんとかこの危機を乗り切りました。

ベトナムに長期滞在するのなら型遅れのiPhone(iPhone6なら3万円)と現地でのネット環境を構築するSIM(月額二千円)を購入することを強くお勧めします。

さて、魚屋コーナーでベトナム産のマグロを仕入れたのですが正直、日本のマグロと比べると格段にモノが悪いですね!こちらのマグロは色持ちを長く保つためにガスを注入する〝ガスマグロ〟という品が出回っています。色合いは血の色をした赤でなくピンク色に近い感じです。成形の仕方も日本のスーパーに置いてある長方形ではなく楕円形に近い形に処理されていたので、ぱっと見はお肉と見間違えるほどです。なのでベトナム産以外のマグロを仕入れたいとこですが、バリ島で採れた中トロをサクで仕入れたところ換算したらキロ=一万6千円もしました。日本の円ですよっ!!

そんな流通事情なので、ぼくが見たキンマー通りの和食屋にはマグロのメニューをほぼ置いてないのが実情ですね、とてもではないですがロス(使えなくなって捨てる)を考えると割が合わないから仕方のないことなのです。そして、それは冷蔵庫を搭載した冷蔵車型のトラックがまだまだ高価過ぎて街中では見かけたことがないのが要因のひとつかと推測されます。冷蔵車一台でこっちでは新築の家が3軒は建てられますので。

ですが、冷蔵車がないのはマイナス面だけでなくプラスに働くことも多々あります。見るからに新鮮でみずみずしい野菜や果物はかなりの魅力ですね。甲殻類の海老やシャコなどの大きなサイズも日本では考えられない安値で取引されてます。それに何と言ってもパンがうまいっ!フランスの植民地にもなった歴史がありパン作りの技術は日本と比べても遜色ないレベルの高さなのです。

話しはちょっと脱線しますが政治ネタでベトナムでは現在、自動車に対してはぜいたく税なるものがあり日本の大衆車ニッサンのサニーを買おうものなら円で300万円もします。なのでベトナムでマイカーを持っているひと=お金持ちなのです。それでもドイツ製の高級車メルセデス・ベンツやアメリカ製のベントレーなどがキタキタな細い裏道をふつうに走ってます。持つ者と持たない者いわゆる貧富の差があからさまに存在する地なのです。

話しをレセプションに戻し当日を振り返ってみるとやはり現場は混乱しましたが思いの外うまくお店はまわったかのように思えました。いきなり70名もの予約をまわすのは経験値としてスタッフ全員が共有することに意義がある。でも、まあ派手な営業でしたねーっ!外注で頼んだ日本で言うところのバドガールみたいな体のラインがくっきり浮き出る胸元が開いた赤いボディコン(死語?)姿のセクシーなお姉ちゃん達がビールを注いでまわったり、太鼓やハーモニカを使い歌を披露するチンドン屋みたいな芸人がいたりと終始、賑やかで楽し気な雰囲気の中で無事にレセプションは終了しました。

お店を閉めた後は、スタッフ達の労をねぎらい食事会という名の飲み会(笑)を開き、こちらに滞在してからはじめてホッとするというか何かを形にできた達成感を喜び和気あいあいと今日という日を噛み締めていました。3日後に控えたグランドオープンに味わった惨劇にも似た現実をこの時はつゆ知らず、とにかくやり切ったという思いと共にシャワーを浴びてから就寝しました。

〝天国から地獄〟とはこの日のことでしょうね。1/28(木)グランドオープン当日、一般のお客さまを相手にした営業はオペレーションの練習不足からなる〝本番に向けての心構え〟が完全に欠如していたと痛感いたしました。キッチンに置いてある機械から吐き出される流れて止まらないオーダー伝票はそれを正確に読み上げる人間もなく、ただただ溜まり続ける。料理を催促するクレームの嵐の中で打開策を考えられる人間は現場にはひとりもいやしない、ぼくはこの時『この店は失敗した』と本気で思った。そんな諦めた気持ちをその後のミーティングで吐き出した結果、予想はできてましたが身内からの反発に合う。ただでさえ難しい初の海外出店それを担う首脳陣の亀裂は避けたいとは思ってはいましたが、言わなければこの危機感を脱せはしないっ!そんな心配とは裏腹に現地のスタッフ達は見事にお富さんに適応していくのでありました。

ジミーのベトナム滞在記①

すっかりブログをさぼっていましたが、ようやく更新させていただきます。お富さんベトナムハノイ店をベトナムの首都であるハノイのキンマー通り沿いに面したビルの2F立地、テーブル席60、カウンター席12、個室54というお富さんとしては大型の店舗を立ち上げるべく2週間ほど滞在していた間に体感した日々の回想録を自分の目と肌で感じたままに綴りたいと思います。

えーと、因みに帰りは空港まで時間に余裕を持ってお店を出たのに、ゆっくり友達とご飯食べて税関の手荷物検査の長蛇の列に並んでいたら出発時刻の10分前に滑り込み搭乗とか半端ないっ!海外の空港でJunichi Shimizu〜とか自分の名前が呼ばれるアナウンスが流れた時の焦りようったら異常でしたね(笑)

さて、まずはじめにお伝えしたいのは僕は新店舗オープン直前の一番バタバタしている時期にベトナム入りしたので休日らしい日は1日もありませんでした。なので必然的に仕事終わり(23時閉店)の深夜帯に色んな場所に出掛けてたのですが、それでも何のトラブルにも巻き込まれなかったのは地元に住むローカルの人間がいつもぼくのそばに居て守ってくれたからなので、観光で行かれる方は当たり前の事ですが外国で深夜の外出はなるべくなら控えるようおすすめします。

ベトナム入り初日は、スタッフが気を効かせてくれて歩いても通えるようお店の近くにある現地の人間が経営する一般的な素泊まりのビジネスホテルを手配してもらえました。因みに2週間で4万5千円でした(安すーーっ!)日経のホテルなら朝ごはんのブュッフェも付いてるのですが高いです。なので、ぼくは毎朝お店の真下にあるスーパーでおにぎりと缶コーヒーを買ってました。

荷物を降ろしてまずチェックしたいのはバスルームですね。なぜかといいますと『お湯』がちゃんと出るかの確認をする必要があるからです。トイレで流す水は、中国と違って(行った事ないけど)水圧も安定していて問題はなかったのですがお風呂のお湯だけは宿泊料金がバカみたいに高い五つ星が付くような高級ホテル(ダイウーホテル)でもぬるかったりします。因みにぼくが泊まっていた部屋は途中から階数が変わったのですが、4Fの時はバスルームのお湯が10分ほどでいつも止まってしまうのでお風呂に入る時も時間との戦いでしたね(笑)そして6Fの部屋に移ってからは給湯器みたいな機械がバスルームに設置されており安定してお湯が出たまでは良かったのですが、肝心要の湯船を満たすためのお風呂の栓の部品がなくて結局は毎日シャワーのみの入浴となりました。

そしてホテルのベランダから見える空はいつもスモッグが発生していて曇っていました。更に湿度がいつも高いのでバスルームで自分で洗った洗濯物を部屋に干しても、まあ服や靴下が乾かないこと!しかし長期滞在者向けのアパートは、なんとっお手伝いさんが付くそうなので洗濯物を溜め込むことはありません。でも僕の泊まっていたホテルは2日に一回しか部屋の掃除とバスタオルの交換に来ませんでした…、そのバスタオルすら2日経っても交換しに来ない時には流石にフロントで交渉してバスタオルを洗濯済みの物に代えてもらいましたけど、こっちのひとは大らかな性格と言うかやらなくても良さそう事は言われるまでやらない!みたいな傾向があるのかもしれませんね。ぼくもお店で仕事をしていて手の空いてる現地スタッフをじーーーっと観察していたら、言葉の壁もありますが腕を組んだりして何もやろうとしないスタッフも結構な割合でいたのが事実です。

ぼくが現地入りしたのは、1/12(金)で日本からの招待客や現地の各種企業のお偉いさんを招いて行う『レセプション』を3日後に控えていました。そして、初めて訪れたお富さんベトナムハノイ店の内情を知り愕然としました。店舗の外観と内装は一見は完成したかのように見えましたが、大量に仕入れたグラスやお皿が山のように事務所に積み上げられていました。収納する棚がまだない、もしくは収納場所が決まってすらいない・指示を出していないのでダンボールから出せないのです。そしてお富さんを担当した現地の建築屋がたまたま外れだったのかも知れませんが、まあーーーーーっ酷かった。

明らかにやる気のない面構えをした若い現場監督は2人もいたのですが、現場でスマホゲームをやって時間を潰してましたね。そんな現場監督の元で作業員は、壁に穴を開ける時にも何の目印もマークも書かずにいきなりドリルで穴を開けてみる。そして失敗したら、そこを埋め直したり、しなかったり、ツギハギ溶接などして何となく形にするなど仕事がとにかく適当過ぎる(助っ人で行ってなかったら、たぶん殴ってたな)なので一向にキッチン設備を使えずにキッチンスタッフはレセプションに向けても仕込みの練習や試作すら作れない状況でした。ホール(接客担当)はホールで、オーダーで使う端末はあるがWi-Fiの電波が弱くてその端末すら使えない始末でした。

そして、これはギリギリまで太田のお店が年末で忙しいと新店舗の構想に絡まなかったぼくにも責任があるのですがメニュー構成など通常なら現地入りする前に決めるべき案件もまだまだ修正が必要でメニューブックもないから、本番を想定したシュミレーションもやりようがない。あと3日しかないけど、ほんとにやれんのか??わるい予感しかしなかった。

すべてがカツカツなスケジュールで動かなきゃいけない筈なのに二の足を踏むような全く仕事が捗らないような状況に早くも陥っていました。日本とは勝手が違うとは頭では理解はしていましたが、いざそれが自分の身に降りかかるとひとは理解するまでに時間を欲するものです。ベトナムに来た初日にお風呂場で洗って部屋干してあるTシャツが、じめって乾かないのと同じにように早くもぼくはジメジメとマイナス要因ばかりに気を取られてました。ぼくは何をしに来たのか分からないくらい現場の進捗状況は酷い有様でしたね。それでも時間は止まらないし、レセプションの日は確実に迫っていたのでした、、